地下鉄、松本両サリン事件などオウム真理教による事件に関わったとして、殺人などの罪に問われ、死刑が確定した教団元幹部ら6人の刑が26日、執行された。

 ◆オウム真理教と教団の現状 松本元死刑囚が84年2月、設立したヨガサークル「オウム神仙の会」が母体。87年にオウム真理教に改称。最盛期には信者数は1万人を超えた。坂本弁護士一家殺害事件のほか松本、地下鉄両サリン事件など無差別テロを起こし、刑事裁判で認定された犠牲者は29人、国は6500人以上の被害者を確認している。

 教団は現在、後継団体とされる「アレフ」、分派した「ひかりの輪」、アレフから離れた「山田らの集団」の3つに分かれて活動。公安調査庁によると今年7月現在、3団体合わせて約1650人のほか、ロシアにも約460人の信者がいる。関連施設は、東京など15都道府県に計35。団体規制法に基づく観察処分の対象で、公安調査庁が立ち入り検査を行っている。

 アレフは松本元死刑囚を絶対的な帰依対象とするセミナーなどを実施。勧誘活動も北海道中心にヨガや占いを通じて積極的に行い、毎年100人を上回る信者を獲得しているとされる。