東京都渋谷区の原宿・竹下通りで暴走した軽乗用車が歩行者の男性8人をはねた事件で、殺人未遂容疑で警視庁に逮捕された住所、職業不詳日下部和博容疑者(21)が住んでいた大阪府寝屋川市内の祖母宅の近隣住民らの話から、容疑者の「人物像」が浮上してきた。

近くの70代後半の女性によると、日下部容疑者が実家の同府枚方市内から来たのは4、5年前。2年ほど前に1度、上京したが1年ほどで戻って来たという。別の50代女性は昨春くらいから、日下部容疑者が出す奇声やピストルの音に似た騒音に悩まされていた。奇声はほぼ毎日、昨年末まで続いていたという。「こもった声。メガホンとか筒状の物に『わー』とか『うー』とか言う感じで怖かった」。夜10時に聞こえる時もあった。ピストルのような音は昨年の夏ごろ、聞こえていたという。

別の住民によると、敷地の裏手の道に誰かが車を止めると「帰れ」などの大声を出していたという。日下部容疑者を最後に見たのは年末の29日か30日の昼間。「その時にまた、すごい音をさせていた」。10分ほど鳴り続いていた音は「ダダダダってエンジンみたいな音」で、驚いて様子をうかがうと2階のベランダで日下部容疑者が「説明書みたいなのを読んでいた」。事件で使用された車には高圧洗浄機が積まれており、使用法などを確認していた可能性もある。【奥田隼人】