安倍晋三首相(自民党総裁)は7日、自民党本部での「仕事始め」であいさつし、12年に1度、亥(い)年に統一地方選と参院選が重なる「亥年選挙」が、自民党に厳しい戦いとなることを認めた。その上で「厳しい、厳しいと論じ合うのではなく、厳しさをどう克服し、何をするかを語り合いたい」と訴えた。

12年前の亥年選挙は、第1次安倍政権下で行われ、首相は参院選で惨敗し、体調不良で退陣に追い込まれた。「当時は私も若かった。年頭会見で『美しい国へたじろがず、まっすぐ進む』と言ったが、イノシシは猪突(ちょとつ)猛進に見えて実はしなやかな動物。障害物があれば右に左にかわしていく」と指摘。「12年前との違いは、このことを私も学んだことだ。今年はしなやかに寛容な精神で政権運営を行いたい」と述べた。

首相は緑茶で乾杯後、所属議員との写真撮影に回った。昨年、LGBT(性的少数者)をめぐり「生産性がない」と寄稿して批判された杉田水脈衆院議員、国税庁への「口利き疑惑」が年を越して今年も野党に追及されそうな片山さつき地方創生担当相とも、写真撮影に応じた。