東京都議を1期務め、都議時代に本会議中に受けた「セクハラやじ」が、社会問題になった塩村文夏(あやか)氏(40)が25日、国会内で会見し、今夏の参院選東京選挙区(改選6)に立憲民主党から出馬することを明らかにした。

塩村氏は旧民進党から国民民主党に移り、衆院広島3区での出馬を目指して活動していた。今回、立民からの出馬になったことについて「私の政策は立憲民主党に近い。女性の意見を多様に受け入れてくれている。オファーを受け、熟慮を重ねた末に挑戦することになった」と述べた。

選挙区の変更について「東京は、都議になる前から働いたりさまざまな経験を積んだ場所で、第2のふるさと。東京も広島も大切な場所だ」とした上で、「(東京、広島で)女性として壁にぶち当たることもあり、(その課題を)解決していかないといけないと思った。多様性のある社会をつくるために、議席を必ず勝ち取って、今の政治を変えるきっかけをつくりたい」と述べた。

立民は東京選挙区に男女1人ずつ、計2人を擁立予定。塩村氏の擁立方針を昨年末に決め、打診した。

塩村氏には、政党や選挙区を変更した理由について、質問が相次いだ。国民民主党にはこの日、離党届を提出したという。また、広島3区時代の支援者とは「しっかり話し合いをした」と、強調した。

同党は同日、東京都連が塩村氏の擁立を内定。週明けの党常任幹事会で、正式決定する。旧民進党時代に塩村氏を公認した際の党代表だった蓮舫参院議員も、同席した。

塩村氏は広島県出身。17年の都議選には出馬せず、旧民進党から広島3区で出馬する見通しだったが、17年衆院選を前に、民進党が“分裂”し同党の公認が得られなくなり、同選挙に無所属で出馬し、落選した。