25日の衆院予算委員会で、失言や遅刻など言動の問題が指摘されている桜田義孝五輪相に寄せられたサイバーセキュリティーに関する質問に、他の大臣が答える、涙ぐましい「連携プレー」がみられた。

立憲民主党会派の今井雅人氏が、サイバー空間と一般の空間が融合すると、どんな利点があるかという趣旨の質問をした際、桜田氏は、インターネットを介することで「現実空間でも、ほぼ同じ社会活動ができる」と回答。今井氏が、専門用語を使ってさらに突っ込むと、桜田氏ではなく、知識が豊富な茂木敏充経済再生担当相が登場し、代わりに答えた。

これに先立ち、今井氏は桜田氏の進退をどう考えるか安倍晋三首相に迫ったが、首相は「遅刻したことなどについて謝罪をしている。身を引き締めて職務に当たってほしい」と述べ、続投方針をあらためて表明。桜田氏を「熱血漢で熱意をもって大会組織委員会を立ち上げ、1議員としても招致に尽力してくれた」と、この期に及んでも持ち上げた。

今井氏は一連の経緯をふまえ「どうして、みんなで桜田大臣をかばうのか。(内閣)一体だからか」とあきれたように指摘。「(サイバーセキュリティーに答えるのは)担当大臣ではないのか。桜田大臣には任せておけないから、かばっておられるのか」と、安倍政権による桜田氏の万全なカバー体制を皮肉った。