12年に1度の「亥(い)年選挙」の第1弾、統一地方選は6日、前半の選挙戦最終日を迎えた。自民党を塚田一郎前国交副大臣の「忖度(そんたく)」発言が直撃する中、塚田氏に「忖度した」と指摘された麻生太郎財務相は、福岡県知事選の応援に入り街頭演説したが、忖度問題には触れずだんまりを決め込んだ。大阪府&市のダブルクロス選は、自民VS維新が最後まで大舌戦。「維新政治」に、有権者はどんな審判を下すのか。投開票は7日。

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「塚田・忖度ショック」が自民党を揺るがす中、迎えた選挙戦最終日。安倍晋三首相の地元下関市と、麻生氏の地元に近い北九州市を結ぶ道路整備をめぐり、塚田氏に「忖度した」と指摘(事実ではないとして発言を撤回)された麻生氏は、福岡県知事選の応援で、大票田の福岡市に入った。

今回の知事選で麻生氏は、3選を目指す現職と、過去の選挙応援をめぐる「私怨」で決別し、新人を支援。自民党の推薦ももぎ取ったが、自民内の分裂と激しい対立を生み、地元の反発も拡大。厳しい戦いだ。

そんな中での「忖度ショック」。麻生氏は天神など繁華街3カ所で演説したが、忖度問題に関する言及は、一切“封印”。知事選の訴えだけに専念した。「今回の選挙では、県のリーダーの姿勢が問われている。『令和』という新しい時代に向けて新しいリーダーを選ばなければいけない」と県政刷新を主張。麻生氏の福岡での人気は高く、特段のやじも飛ばなかった。

ただ、塚田氏の発言は今月1日、麻生氏の支援候補の会合であいさつした際のもの。露骨な利益誘導をアピールした背景に、選挙戦の厳しさの挽回を目指した、とみる向きもある。陣営幹部は「知事選なので、知事選での訴えを(最後まで)していく」と話した。

「忖度発言」について、福岡市民は「福岡に関係ない人(塚田氏は新潟が地元)が、余計なことを言った」(50代女性)「もし道路が開通しても、忖度という色眼鏡で見られる」(60代男性)と受け止めていた。

7日投開票される11道府県知事選のうち、福岡など4知事選が保守分裂。そんな流れに「忖度」問題が影響するのか、自民党は戦々恐々だ。【中山知子】