令和となって初めて迎えた憲法記念日の3日、安倍晋三首相(自民党総裁)は都内で開かれた憲法改正派の集会に寄せたビデオメッセージの中で、「20年を新しい憲法が施行される年にしたいという気持ちに、今も変わりはない」と述べ、来年の改正憲法施行を目指す意向を明言した。

17年の同じ集会で20年施行の目標を掲げた経緯を踏まえて、再び主張した。

持論の9条への自衛隊明記案を念頭に「すべての自衛隊員が強い誇りをもって任務をまっとうできる環境を整えるため、憲法にしっかり自衛隊を書き違憲論争に終止符を打つ。私は先頭に立って責任を果たす」とも訴えたが、野党の反発もあって国会の憲法審査会で議論が進む見通しは立っていない。

首相は「国の未来像を真正面から議論すべき時にきているのではないか」と議論活性化に期待を示し、国民にも「自らの問題として議論し理解を深めてほしい」と訴えた。

山梨県鳴沢村の別荘で休暇に入っている首相はこの日、令和初のゴルフに興じ、報道陣の質問に「リラックスしています」と答えた。今月下旬のトランプ米大統領来日の際もゴルフを予定しており、予行練習のねらいもあるようだ。