法人税約1億4000万円と消費税約4000万円の、計1億8000万円を脱税したとして、法人税法違反などの罪に問われた「メディアハーツ」(東京都渋谷区)社長の三崎優太被告(30)は10日、東京地裁(野原俊郎裁判長)の初公判後、ツイッターを更新し、同社の社長を辞任する考えを明らかにした。

「これから12年間勤めた株式会社メディアハーツの代表取締役を辞任するための辞任届けを出してきます」

三崎被告は、ダイエットに効果があるとうたう青汁や美容品などの販売で成功し“青汁王子”の異名で知られていたが、15、17年に架空の広告宣伝費を計上するなどした疑いが持たれていた。同被告は、この日の初公判で容疑を認めていた。

三崎被告は北海道出身で、高校を2度退学後、パソコン1台で起業し18歳でメディアハーツ社を設立。10年に1度休業も、14年には美容業界に参入した。同年には「すっきりフルーツ青汁」がヒットし、売り上げは16年9月期の約18億円から17年の同月期に約121億円と急成長。ツイッターでは、政府や国税にたびたび批判も展開した。昨年8月29日には「国税局は人の命さえも課税材料にするのか?」とツイートしていた。

飛ぶ鳥を落とす勢いだった三崎被告だが、辞任の意向を明らかにしたツイートの中で

「これでもう失うものはありません」

「当然ですが、以前とはかわり心身共に苦しい生活を強いられています」

と、生活環境の悪化を示唆。その上で

「これからは、例え地べたに這いつくばってでも人に頭を下げ、一からやり直したいと思います」(コメントは全て原文のまま)

と再起を誓った。