菅義偉官房長官は17日の会見で、野党が内閣不信任決議案を提出した場合、安倍晋三首相が衆院を解散する大義になるかと問われ、「当然なるのではないか」と明言した。

野党が、通常国会会期末に内閣不信任決議案を提出するのは恒例で、首相が夏の参院選に合わせて衆院を解散し、衆参ダブル選に踏み切るとの見方が強まってきた。官房長官が解散に言及するのも異例で、波紋を広げている。

永田町では、6月の会期末直前に衆院を解散し、投開票日は大安の「7月14日」などの臆測が出ている。ダブル選は80年、86年の2度で、自民党が大勝した。

野党の衆院選候補者擁立作業は、圧倒的に遅れている。立憲民主党の枝野幸男代表は「ダブル選の可能性もかなり出てきた。衆院の候補者をより早く擁立することが参院選の運動にもつながる」と訴えた。同党会派の安住淳元財務相は、「(官房長官が)そんなことを出しゃばってしゃべるなんて初めて聞いた。おごりではないか」と批判しつつ、「ひるまず受けて立たなければだめだ」と話した。