埼玉県知事選(8月8日告示、25日投開票)に向けて、自民党の埼玉県連は5日、プロ野球ヤクルトで内野手として活躍した、スポーツライターの青島健太氏(61)に出馬を要請する方針を固めた。物事を分かりやすく解説する、青島氏の発信力に注目。「意中の候補」として、水面下で擁立への準備を進めてきた。

新潟県出身の青島氏は埼玉県立春日部高を卒業。慶大や社会人野球の東芝で野球を続け、85年、27歳の時、ドラフト外でヤクルトに入団。初打席はホームラン。89年に引退後は、執筆活動に入り、大学の非常勤講師や客員教授も務めた。

青島氏の所属事務所関係者は、取材に「しかるべき時が来たら、本人がお話しします」と述べた。告示まで2カ月と時間がないこともあり、出馬要請を受ければ早期に結論を出す。

同知事選をめぐっては、4期目の上田清司知事(71)が進退を明言していない。自民県連は前回、自ら決めた多選自粛条例に反して出馬した上田氏と対立。心臓外科医、天野篤氏の出馬を模索したが、断念。別の擁立候補は上田氏に大敗した。今回も上田氏の動向が、各党の戦略を左右しそうだ。一方、国民民主党の大野元裕参院議員(55)は5日、会見し、知事選出馬を表明。離党し、無所属で臨む。行田邦子参院議員(53)も出馬を予定している。