窃盗罪などで実刑が確定し、横浜地検が収容しようとした男が神奈川県愛川町の自宅から車で逃走した事件で、地検は23日、公務執行妨害容疑で小林誠容疑者(43)を逮捕した。

小林容疑者が逮捕された横須賀市のアパート近くの防犯カメラに、逮捕前日の22日深夜から23日未明に、容疑者とみられる男が写っていた。

防犯カメラの映像では、容疑者とみられる男が22日午後11時52分、アパート方向からゆっくり歩いてきて、23日午前0時4分にアパート方向へ戻っていった。戻る際には、歩きながらカメラをのぞき込む姿も写っていた。

自営業男性(44)によると、防犯カメラが設置された家が実家で、22日深夜に実家の前に車を止めようとした際、グレーのスエット上下を着た容疑者とみられる男を見掛けたという。知らない顔で、持っていた赤いバッグが珍しかったため、「あれ?」と違和感を覚えたという。「目が合いましたが(相手が)そらしたので、挙動不審だなと。そしてニュースで見た顔と似ているなと思った」と振り返った。

男性は朝のニュースを見た家族から小林容疑者の逮捕を伝えられたという。「あの赤いバッグはニュースで見たものと同じでした。こんなに身近にいたとは思わなかった」と驚いていた。

またアパート近くに住む60代主婦は「昨日の夜ごろ、(小林容疑者が)横須賀市内に来ているのではとSNSで情報が出回っていたので、気をつけなくちゃと思っていた。犯人が逮捕されて良かった」と胸をなで下ろした。【近藤由美子】