囲碁の最年少プロ、仲邑菫(なかむら・すみれ)初段(10)が8日、大阪市の日本棋院関西総本部で打たれた第23期ドコモ杯女流棋聖戦予選Bで、田中智恵子四段(67)に大逆転勝ちし、公式戦初勝利を挙げた。10歳4カ月の公式戦初勝利は、藤沢里菜女流3冠(20=当時初段)の11歳8カ月の最年少勝利記録を大幅に更新し、歴代1位となった。

年齢差は57歳。仲邑が大ベテラン相手に逆転勝ちした。対局は持ち時間各1時間の早碁で打たれ、白番の仲邑が中盤の劣勢を跳ね返し、記念すべきプロ1勝を挙げた。

仲邑は4月22日の第29期竜星戦予選で史上最年少の10歳1カ月で公式戦デビューも、同期入団の大森らん初段(16)に逆転負け。約2カ月半ぶりの公式戦2戦目だった。

同28日には非公式戦の若竹杯1回戦で種村小百合二段(37)を破り、プロ棋戦での初勝利を挙げている。 仲邑初段は、日本棋院が世界で活躍できる棋士を育成するために設けた「英才棋士」の第1号で注目を集めている。