東京オリンピック(五輪)1年前セレモニーが24日、東京国際フォーラムで行われた。

安倍晋三首相(64)東京都の小池百合子都知事(67)らが登場したほか、石原さとみ(32)や宮城県出身のお笑いコンビ、サンドウィッチマンが出席。小池氏は順調な準備状況をアピール。伊達みきお(44)は招待客4000人を前に、安倍氏のものまねを披露するなど、セレモニーを盛り上げた。

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小池氏は白いスーツ姿でさっそうと登場。1年前の心境を「開催都市として、身の引き締まる思い」とし「皆さんと力を合わせ、必ず成功に導いていきたい」と誓った。準備状況については「総仕上げの段階を迎えた。今は会場整備が着々と進行しているところ」。順調をアピールした。

五輪本番に向け、22日から始まった自宅などでの「テレワーク」や時差出勤などの混雑緩和策の試行についても言及。本番まで1年前のこの日、首都高速道路の一部封鎖など大規模な交通規制テストがあっただけに「特に今日は皆さん、交通はいつもと違うなと感じているのではないでしょうか」と触れた。

安倍氏や小池氏ら要人らのあいさつ後、石原とサンドの2人が赤いタスキ模様の公式ユニホーム姿で客席から登場した。招待された都内の中高生530人と岩手、宮城、福島の小中生63人は3人が姿を見せると大興奮。3人は学生とハイタッチを繰り返した。

石原は1年後に迫った五輪について「ドキドキが止まらない」と笑顔。聖火リレーについて「ランナー、沿道での応援、ボランティアと、さまざまな形で参加できると思う。記憶に残る時間になれば」と呼び掛けた。伊達は「東北がここまで復興していると、世界に見ていただくチャンス。しっかり盛り上げていきたい」と意気込んだ。富沢たけし(45)は「僕らが選ばれた意味はそこにあると思う。2つの意味で成果をあげたい」。成果と聖火を掛けた絶妙なコメントに、会場からは拍手が起きた。

その後突然、富沢が「せっかくなので、安倍総理にも聞いてみますか」と伊達にものまねを要求。伊達は「ダメだよ」と言いながらも「えー、盛り上がって、参りたいで、あります」。各国大使、国会及び都議会議員なども見守る中、ひるむことなく、首相のものまねを披露。一大セレモニー特有の硬い雰囲気を一瞬にして和らげていた。【近藤由美子】