東北道・佐野サービスエリア(SA=栃木県佐野市)上り線のフードコートや売店を運営する会社の従業員がストライキを起こし、営業が14日から一斉にストップしている問題は、Uターンラッシュが本格化した15日になっても営業再開のめどが立たない状態が続いた。

運営会社ケイセイ・フーズ(同市)とテナント契約を結ぶNEXCO東日本の子会社、ネクセリア東日本の関係者はこの日、「ご迷惑をおかけして申し訳ありません」と謝罪。15日朝から、上りSAに職員を派遣してカレーとおにぎりの販売を始めるとともに、利用客に対し、徒歩での下りSAへの移動ルート案内などの対応を取った。関係者は「(SAが)上下つながっているのは不幸中の幸い」と話した。

騒動の背景には、運営会社の労使問題がある。同社の親会社にあたる建設会社の信用不安情報が、商品を卸す業者に露見したため7月25日ごろから商品が納入されなくなったという。一部の管理職員が商品代金を前倒しで支払う旨の覚書を作成して事態を収拾したが、これに社長が反発し同職員を解雇。従業員によるストに発展した。ネクセリア東日本の関係者は「ケイセイ・フーズには一刻も早く営業を再開するよう、強く要請している」と困惑気味に話した。