北海道浦河町の観光施設「うらかわ優駿ビレッジアエル」で18日、93年日本ダービーを制した名馬「ウイニングチケット」のたてがみが切られ、同施設が道警浦河署に被害届を提出したことが分かった。

施設関係者によると16日朝、たてがみ幅約10センチ、長さ約20センチが切られているのを発見。12日午前10時~14日午前10時の間に切られたとみている。北海道では日高町の牧場「ヴェルサイユファーム」で、名馬「タイキシャトル」「ローズキングダム」2頭のたてがみが切られていたことが15日に発覚したばかり。

名馬のたてがみが、立て続けにフリーマーケットアプリ「メルカリ」に出品されていたことも明らかになった。すでに削除されたが、「ウイニングチケット」のたてがみと称する毛が2500~3000円で出品されていたという。施設関係者は「今回、たてがみを切った人とは別の人の可能性もある」とした上で「私利私欲のためですよね。本当に馬が好きな方は出品しない」と憤っている。「メルカリ」広報は「馬のたてがみは禁止出品物に該当しないが、今回削除の対応をした。不正な入手経路の可能性など、さまざまな要素を総合的に判断して対応している」とコメントした。

「タイキシャトル」のたてがみと称する毛も約20日前、「メルカリ」に3999円で出品さていたことも判明。削除されたが、「ヴェルサイユファーム」岩崎崇文社長(27)は「『見学した際にいただいた』と書いてあったが、あげたことはない」と断言した。

過去に「メルカリ」では「ディープインパクト」「キタサンブラック」など、名馬のたてがみが落札されている。3000円前後から9万5000円と高額で落札されたものもあった。【近藤由美子】