小泉進次郎環境相は7日、衆院本会議で行われた代表質問で、大臣として初の答弁に立った。

身内の林幹雄自民党幹事長代理から、海洋プラスチックごみ問題に対応する決意を問われ「プラスチックごみによる海洋汚染は、人類の責任としてなくさなければならない。まずわが国が率先して取り組む」と述べた。「地球規模の連携に加えて、国民の理解や協力が欠かせない。レジ袋の有料化をはじめ消費者や産業界、自治体、国のオールジャパンの対応につながるよう全力を尽くす」とも答えた。

先月、大臣初出張で訪れた米ニューヨークで、気候変動問題について「セクシー」に取り組むと発言。発信への期待を受ける中、独特の感覚をまじえた言い回しが波紋を広げた。この日の答弁は約1分半。用意した答弁書に目を落としながらの「安全運転」でデビュー戦を乗り切った。自民党席からは「頑張れ」と激励されたが、野党席からは、進次郎氏の抽象的な表現をやゆするワード「ポエム」のヤジが、答弁を始める直前に飛ぶ洗礼を受けた。

一方、代表質問では、立憲民主党の枝野幸男代表が、東京電力福島第1原発事故に伴う処理水に関する政府の見解を追及。原田義昭前環境相が退任直前、海洋放出に言及したが、進次郎氏はこの発言を福島の漁業関係者に謝罪している。進次郎氏が答える場面はなかったが、安倍晋三首相は「小泉大臣の発言は詳細を把握しておらず、コメントは控える」と述べた上で「(経産省の小委員会で)海洋放出を含めたあらゆる選択肢を検討していると聞いている」と述べた。処理水問題は、今後の予算委員会でも取り上げられる見通しで、進次郎氏が突っ込まれる場面も増えそうだ。

本会議は、憲法改正の手続きを定める国民投票法改正案をめぐる大島理森衆院議長の発言に野党が反発。開会が1時間半遅れる波乱もあった。【中山知子】