参院予算委員会は16日も、台風19号に関する質疑が交わされた。自民党は、「コンクリートから人へ」を掲げた旧民主党政権が一時建設計画を中止し、その後建設された八ツ場(やんば)ダム(群馬県長野原町)が今回、下流域での水害拡大を食い止めたとされることを取り上げ、「インフラ整備はキャッチフレーズで語るのではなく、計画的に行うべきだ」(松山政司氏)と、旧民主党の判断を皮肉るように指摘した。

台風の際、同ダムは本格的な運用に向けた試験貯水中。安倍晋三首相は「八ツ場ダムにも財政的負担はあったが、後世の国民の命を救うことにもなる。緊張感の中で正しい判断をすることが重要だ」と強調した。首相は17日に宮城、福島両県を訪れ、被害状況を確認する。