大阪市内の飲食店で女性従業員に暴行を加え、わいせつな行為をさせたとして、大阪府警捜査4課は25日、強制性交の疑いで大阪市中央区、元格闘家相良正幸容疑者(35)を逮捕した。「否認する」と語り、容疑を否認している。

同課によると、相良容疑者は過去に「拳月(けんむん)」のリングネームで「K-1」などの格闘技大会に出場した経験を持ち、11年には長島☆自演乙☆雄一郎と対戦し、判定負け。現在は大阪市内の繁華街・ミナミを拠点とする半グレ集団「拳月グループ」のリーダーをしている。

逮捕容疑は23日深夜、ミナミの飲食店で女性従業員の胸をもみ、その後、個室トイレに連れて行き、暴行を加えた上、無理矢理キスをして、わいせつな行為をさせた疑い。捜査関係者によると、女性従業員は抵抗し、逃げ出した。

相良容疑者は16年7月、大阪・東心斎橋の路上を歩いていた際、前から来た乗用車とトラブルになり、車から降りてきた男性を殴るなどし、1人に頭蓋骨骨折の重傷、もう1人に打撲などのけがを負わせ、傷害の疑いで逮捕された。翌17年12月には大阪地裁で懲役1年・執行猶予3年の有罪判決が出ていた。

捜査4課によると、相良容疑者は18年にも、交通事故で腰をけがしたとして通院日数を水増しして保険金をだまし取ったとして、詐欺容疑で逮捕、起訴され、大阪地裁から実刑判決が出ており、控訴中だった。

相良容疑者は、NHK総合で7月29日に放送されたNHKスペシャル「半グレ 反社会勢力の実像」にも出演。ミナミの街を歩きながら「拳(こぶし)、見せたるわ。今まで何百人、何千人もどつき回してきた拳やからね」などと語っていた。