31日午前2時40分ごろ、那覇市の首里城で煙が上がっていると、警備会社から119番があった。
正殿などが激しい炎を上げて燃え、主要施設の正殿と北殿、南殿がいずれも全焼するなど6棟計約4200平方メートルが焼失した。周辺住民30人以上が一時避難したが、けが人の情報はない。市消防局によると、正殿から火が出た可能性が高く、那覇署と出火原因や経緯を調べている。
署や市消防局などによると、正殿と北殿、南殿はいずれも木造。近接する「奉神門」や「書院・鎖之間」も延焼した。
琉球王国の中心地だった首里城は太平洋戦争で建物が全て焼失したが、1992年に主要施設が復元された。首里城跡を含む「琉球王国のグスクおよび関連遺産群」は2000年に世界遺産に登録された。首里城公園は東京オリンピック(五輪)の聖火リレーのルートになっている。