囲碁の最年少プロ、仲邑菫(なかむらすみれ)初段は9日、名古屋市の日本棋院中部総本部で打たれた第7期会津中央病院・女流立葵杯の予選2回戦で羽根彩夏初段(17)を破り、公式戦5連勝とした。通算成績は14勝5敗。

2人は今春にプロ棋士になった同期のライバル。仲邑が290手で黒番7目半勝ちした。熱戦を制した仲邑は「途中まで形成がわからなかったけど、ヨセの辺りから形勢がいいなと思った」と振り返った。公式戦では11月の十段戦予選から白星を続け、5連勝となった。

羽根は「布石でつぶれていたかもしれないけど、その後、1度持ち直せたように思った。中央での利かしの手をちゃんと打っていれば、ヨセの辺りで実戦ほど悪くならなかったかも」とコメントした。

羽根の祖父、泰正九段(75)は過去に王座のタイトルを獲得した「中京のダイヤモンド」の異名を持つ大ベテラン。父の直樹九段は「平成の四天王」と呼ばれるトップ棋士。今春に羽根がプロ棋士となり、史上初の親子三代が現役でプロ棋士となった。