渡辺明棋王(35)への挑戦権を争う、将棋の第44期棋王戦挑戦者決定戦第1局、本田奎(けい)四段(22)対佐々木大地五段(24)戦が16日午前10時から、東京・千駄ケ谷「将棋会館」で始まった。

振り駒の結果、と金5枚で先手となった本田は、行方尚史八段(現九段)、佐藤天彦九段、村山慈明七段、丸山忠久九段、広瀬章人八段と、いずれも公式戦優勝経験者を倒し、決勝に進出した。今回勝てば、1989年(平元)の第55期棋聖戦の屋敷伸之、92年の第33期王位戦の郷田真隆以来となる、最低段位での挑戦権獲得となる。プロ入り1年2カ月と、史上2番目の速さとなる。

一方の佐々木は敗者復活戦から勝ち上がった。この棋戦は、2敗失格の変則トーナメントで行われる。佐々木が挑戦権を得るには、連勝が条件となる。どちらが優勝しても、タイトル戦は初登場となる。

持ち時間は各4時間。同日夜に決着の見込み。