新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、納豆が品薄、欠品状態になっている。全国納豆協同組合連合会(納豆連)によると、店頭から納豆が消えているのは「関東、東海、関西、九州の一部スーパー」。安倍首相が2月27日に小中高校の臨時休校要請をしたことが拍車をかけ、自宅で過ごす子どもたちの食材として「加熱処理する必要もなく安価」と保護者がいつも以上に手を伸ばし、棚切れが目立つようになった。

納豆メーカーによると、下地はあったという。<1>1月30日に国立がん研究センターが納豆をよく食べる人は死亡リスクが10%減となるという調査結果を発表した<2>2月17日にテレビ朝日系「林修の今でしょ!講座」で「長いもVS納豆 免疫力UP!2大ネバネバ食材」として納豆の効能を特集した。そこにトイレットペーパー騒動でトイレットペーパーを探し求めてスーパーを回る人が増加。入店者数70%増になる中、納豆、ヨーグルトなど常備品にも手が伸び、棚から消え始めたという。

ネットでは2月7日に発表された総務省家計調査と関連づける動きも出ている。家計調査によると、納豆購入額の上位は<1>福島市<2>水戸市<3>盛岡市<4>山形市。新型コロナウイルス感染者数は茨城、岩手、山形がゼロで、福島が1人だ。納豆連では「後づけだと思います」と家計調査と感染者数の相関は否定している。【中嶋文明】