東京都は4日、新たに118人の新型コロナウイルス感染が確認されたと発表した。1日の確認数は最多を更新し、初の3桁となった。若年層が59人と半数を占め、感染経路不明は約7割の81人に上った。都内の感染者は計891人で、要入院者は817人に増加。都は計画を前倒しして4日夜までに約900床の病床を確保したが、要入院者の数が上回る懸念が続く。

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東京都内の1日あたりの感染者がついに100人を超えた。この中で重症者は1人。都は感染経路不明者の増加に「感染者自体が増えていることに加え、話をしてくれないこともあり、以前より経路を追えていない」と危機感を示した。感染者は1月24日に初めて確認。3月中旬から急増し、同月末ごろから1日の人数が60~70人台で推移、今月2日にこれまでで最多の97人に達していた。

都の公式HPによると、半数の59人が20~40代の若年層であることも判明した。当初、都内の感染者は高齢者が多かったが、3月下旬から若い世代が目立ちはじめた。4日までに都内で判明した感染者計891人のうち、20~40代は計470人で約半数に上る。

小池百合子知事は4日、118人の感染判明を受けてコメントを発表。「命が関わっています。1人1人の行動が感染拡大を防止します」と、不要不急の外出自粛を強く求めた。

都の病床不足も深刻化している。4日に計817人の病床が必要となったが、3日までに確保した病床数は約750。4日夜までに、急ぎ約900床を確保した。都は同日夜の会見で「病床は確保できている」と話す一方、数人の陽性者が入院待機中だと説明。今後、さらに不足が深刻化した場合「できる限りの努力をしていく」と繰り返した。

新たな院内感染も判明した。東京都港区の東京慈恵会医大病院は4日までに、入院患者と医師、看護師計6人が感染したと公式HPで発表した。

また、都は60~80代の男女5人が死亡したと発表。死者は計23人になった。

▼国内では4日、新たに319人の新型コロナウイルス感染が確認され、クルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」の乗客乗員やチャーター機による帰国者を含め、合計で4156人となった。東京都で60~80代の男女5人、岐阜県で70代男性が死亡し、死者は94人に増えた。