ドメスティックバイオレンス(DV)や虐待等で居場所のない10代女性たちの自立支援を行う一般社団法人Colaboの仁藤夢乃代表が、支援活動を視察に来た自民党議員らの振る舞いを明かし、10代女性たちが「精神的なショックを受けています」と訴えた。

仁藤氏は23日、ツイッターを更新。「一昨日、自民党議員から、バスカフェに国会議員で視察に行きたいと連絡がありました。若年女性の置かれた現状を知ってもらえるならと、5人までなら受け入れられることを伝えていました」と、改装したバスを利用したカフェで少女たちに食事や飲み物などを無料提供する支援活動について、議員らの視察を受け入れたことを報告。しかし、訪問予定者は3~4人と事前に連絡を受けていたにも関わらず、秘書や新宿区議などもあわせて15人ほどが訪れたという。

「挨拶をしない人もいて、挨拶を求めても『秘書です』としか名乗らない人もいて、誰か誰なのかわからないまま、許可していないのに、写真を撮影する人もいました。活動を一緒にしているメンバーには、居場所がわかると身の危険がある10代の子たちもいるのにです」とし、「写真が何に使われるのかもわかりません。使用しないようにお願いしますが、事前の約束と違うことをされるような方々が守ってくれると思えず、みんな不安でいます。普段から、活動や女の子たちの安全を守るためにも、視察の方も、必ず事前にお名前を確認しているので、こんなことは初めてです」とつづった。

議員らはカフェの設営に参加したが、「男性国会議員が大きな声で秘書を呼びつけて、荷物を運ばせようとする態度などから、10代のメンバー(虐待や性暴力被害に遭うなどして)もその関係性や偉そうな態度に驚き、怖がっていました」という。「さらに、設営中、10代のメンバーの後ろを通った男性国会議員が、『ちょっと退いて』と言いながら、10代のメンバーの腰を触りました。セクハラです。性暴力です。彼女は、性暴力被害に遭ったこともあり、精神的なショックを受けています」と訴えた。

また、「バスカフェについて、女の子たちの場であることを何度も説明し、視察はカフェが始まる前、利用者の女の子たちが来る前までとしているのに、設営後、女の子たちが使うための席に偉そうに座っている議員も。あまりにひどい態度でした」と仁藤氏。「10代のメンバーは怖がり、逃げて隠れていました」と少女たちの様子を明かし、「女の子たちや活動への尊重は感じられませんでした」とした。

一連のツイートを受け、立憲民主党の蓮舫副代表(52)が、「仁藤夢乃さんのTwitterを見て、心底驚いたのでご本人に確認をしたところ、『視察』で自民党の国会議員、区議会議員、秘書らが訪れ、約束と違うこともあったので驚いています、とのことでした」と言及。「来られた国会議員のSNSを確認したところ『ボランティア活動で参加してきました』と書いてあって、それにも驚きました、と。最初3~4人なら視察対応できるとしたのに、大勢での視察、カメラでの撮影等の対応、三密そのものでは。必要なのは予算措置です」とした。