雄大な大地と大自然の絶景。北海道らしさを存分に味わえる道東で春を感じさせる色に出会えた。

オホーツク海に面するサロマ湖では気温0度の中で見る夜空が朱色に染まっていく暖かい春の夜明け。真冬には結氷し氷柱に姿を変える遠軽町の「山彦の滝」では差し込む春の日ざしが落差約28メートルの力強い飛瀑(ひばく)と、それを囲む新緑の木々とわずかに残る雪を照らし柳色の景色を見せてくれた。

網走郡大空町にある「ひがしもこと芝桜公園」では青空のもと園内一面に咲く鮮やかなピンク色の芝桜が春の訪れを感じさせてくれた。

今年は新型コロナウイルス拡大防止のため現在も園内を閉鎖しているが、東藻琴芝桜公園管理公社管理課長の菊地幸夫さん(65)は前を向く。「今この状況だからこそ、芝桜の手入れがしっかりできている。来年は今年以上の芝桜をお見せできるよう今は頑張っている」と力強く話した。

全国で緊急事態宣言は解除されたが収束のめどは立っていない。今は前を向いてその時を待つしかない、近いうちにその日が来ると信じて。

必ず、また春はやってくる。【垰建太】(おわり)

<撮影データ>5月21日午前11時30分撮影 キヤノン「EOS 6D Mark2」 17-40ミリ(焦点距離20ミリ)ISO感度200 シャッタースピード500分の1 絞り11