東京都の小池百合子知事(67)は2日、都庁で開かれた第29回東京都新型コロナウイルス感染症対策本部会議で、新型コロナウイルスの感染者がこの日、34人確認されたことを受けて「東京アラート」を発動すると発表した。

小池知事は本部会議後、取材に応じ「最近、電車がまた混んできた。改めてテレワーク、時差通勤など、これは会社側の問題かも知れませんが、ここで辞めてしまわないで、改めて働き方のシステムとして取り入れていただきたい」とテレワーク、時差通勤の徹底を強く要請した。そのうえで「『withコロナ』の前提のもと、新しい日常の徹底をお願い申し上げたい」と続けた。

東京アラート中に休業要請を再要請する可能性があるかと聞かれると、小池氏は「1日に50人を超えるような陽性者を出していく場合…ただ、それも1つだけでなく、全体を通して考えることになります。そのための7つのモニタリングをやっている」と答えた。休業要請の緩和などに向けたロードマップのステップ2に進んだ現状の中での東京アラートの発動となったが「事業者の皆様、2から1に戻るというものではない」と強調した。

小池氏は、今回の東京アラート発動にあたり、新型コロナウイルス感染症対策審議会の有識者から「また繰り返しになりますよ。その警告の意味で東京アラートを発動すべきだ」と進言されたことも明かした。その上で「徹底した感染症対策をやっていただくよう、事業を再開された方にご注意いただきたいし、利用される方も基本的な感染防止にご協力いただきたい。感染症各位防止と社会経済の両立を図っていきたい」と呼び掛けた。

休業要請の緩和などに向けたロードマップのステップ3に進むことについては「各業界で、国と連携してガイドラインを設けたところがある。それが必要になる。スポーツジムの再開も、ガイドラインを作って、それを業界で守るということだから」と説明。その上で「感染症という薬もワクチンもない未知の感染症と戦っているということを、皆さんにお伝えしたい」と訴えた。【村上幸将】