香川県観音寺市にある有明浜の白砂に江戸時代の「寛永通宝」が描かれた「銭形砂絵」。隣接する琴弾公園の山頂展望台から望むことができる。縦122メートル、横90メートル、周囲345メートルもある日本最大の砂絵で、テレビ時代劇「銭形平次」の大川橋蔵版、北大路欣也版のタイトルバックにも使用されたことがある観光名所だ。

一般的には江戸時代の1633年(寛永10年)に藩主を歓迎するために一夜で作られたと言われているが、寛永通宝が鋳造されたのが同13年で、ほかにも諸説あり、謎に包まれたミステリーサークル!?

コロナ禍の影響で、GW期間中は同公園も休園。展望台へ向かう道路も通行止めとなっていたが、5月7日からは解除され、砂絵のライトアップも点灯し、通常の開園状態に戻っている。同市は、公園訪問の際は3密の状態にならないように各自の注意喚起を促している。

電話で対応してくれた観音寺市観光協会事務局長の藤原正清さん(63)によると、年2回、風雨により角が丸くなった文字を修復し形を整える化粧直し「砂ざらえ」を市民や観光客らボランティアで行うが、春は中止となった。10月末か11月初旬に予定されている秋の砂ざらえも現時点では未定という。

砂絵を見れば、健康で長生きし、お金に不自由しないと伝えられている。健康運、金運アップのため、人間の密は避けながら、財布の中身が密となるように砂絵を見て祈りたい。【江口和貴】