安倍晋三首相(65)が20日、橋下徹氏(50)がMCを務めるインターネット放送局ABEMAの「ABEMA NEWSチャンネル」の番組「NewsBAR橋下」(土曜午後9時)に生出演し、任期中に憲法改正のための国民投票を行うことに、改めて強い意欲を示した。

首相は憲法改正について聞かれ「任期は来年秋までですが、この国会で国民投票法について結果は出せなかった」と、国民投票法改正案が成立見送りになったことを悔やんだ。「コロナ感染拡大防止を優先的に審議するのは当然。でも、憲法審査会は国会議員同士が見識を、そこで示し合う場。それが、ほとんど開かれなかったのは大変残念」とも語った。

その上で「国民投票をしたら事実上、日本の憲法としては初めての出来事。可決にしろ否決にしろ(国民に)関わって決めていただく。憲法審査会、国会で決まったことが最終決定ではない。もし(衆参両院で総議員の賛成が)3分の2以上だったら、国民の皆さんに審査し、判断をいただく。独裁というのはないんですから。ダメであれば当然、我々も従う」と熱っぽく語った。

番組の最後で、橋下氏から「どうしても話し合いがつかなかったら、憲法審査会で多数決をやり、反対が出て大もめにもめて大混乱した時こそ、解散、総選挙に進めていく。憲法審査会を進めるための解散総選挙をぜひやってもらいたい」と、注文が付いた。首相は「今はですね、コロナ対策、収束に全力をあげなければいけない。解散は全く、頭の片隅にもありませんが…」としながらも「政策を、政治をしっかりと前に進めていくために必要とあらば、ちゅうちょなく国民の声を聴きたい」と述べ、含みを残した。

放送は10時終了の予定だったが6分強、延びた。