九州地方を襲った大雨は、停滞する梅雨前線の影響で猛烈な雨量となり、土砂崩れや川の氾濫が発生した。鹿児島県鹿屋市でも6日、市内の道路が冠水。障がい児のデイサービスを経営している40代男性は、子供の送迎に苦心している。

生活環境や普段のリズムが変化することで落ち着きがなくなる子供もいるため、依頼があれば男性が預かるという。この日の送迎には特に注意を払い「至る所で冠水しているし、崩れているところもあるだろうから、(道を)探しながら、(知人と情報交換し)聞きながら」と明かした。

男性は、子供たちは感染によるリスクが高いと説明したうえで「無症状の人もいるだろうし、(大勢が集まる)避難所に行くよりも、(感染リスクが低そうな)安全な場所で子供(の面倒)を見たい」と話した。

同市では、河川氾濫の危険性があるとして、住民に避難指示を出し、避難所を開設。100人程度が避難しているという。新型コロナウイルス感染予防のため、定員をこれまでの半分にし、入り口では健康状態をチェック。体調が悪い人には別室に移動してもらうなどの対策をとった。

避難先についても、避難所だけではなく、知人や親戚の家も検討するように呼びかけた。同市の人口は10万人程度だが、コロナの重症患者を受け入れられる病床は少なく、鹿児島市でクラスターが発生するなどしたことから、脅威を身近に感じている。【南谷竜則】