新型コロナウイルスで異例の規模のクラスター(感染者集団)が発生している私立・立正大淞南高(島根・松江市)サッカー部が使用した関連施設が10日、対応に追われた。

前日9日には同校から88人(男子生徒86人、男性教員2人)の感染が発表され、生徒86人のうち80人がサッカー部の専用寮で生活していた。

一夜明けたこの日、同部が7日に使用した松江市営補助競技場は施設を閉鎖。午前中に消毒を行ったという。対象は更衣室、シャワー室、ミーティング室、場外のトイレ等にも及び、職員4人ほどが約2時間かけて作業した。

前日9日に行われた松江市の記者会見では、7日に競技場を利用した用途について、担当者が「そのあたりは現在調査中です」と説明していた。サッカー部は7月23~25日に大阪、今月3~4日に鳥取、4~6日に香川へ遠征。松浦正敬市長(72)は前夜に「これだけのもの(陽性者)が今日1日で発生し、非常に重く受け止めております。これ以上拡大しないようにというのが、やらなければいけないことだと思っております。従いまして、とにかく関係者のPCR検査。これをとにかく幅広く行って、封じ込める必要があります」と今後の方針を示している。

 

◆立正大淞南 1961年(昭36)創設の私立校。立正大の準付属校。サッカー部は全国高校選手権18回出場、18年連続でプロ選手を輩出。野球部は全国高校野球選手権大会に2回出場。マーチングバンド部は全国大会6回出場。ほか、射撃部もジュニアオリンピックで優勝経験がある強豪校。主な卒業生は、元サッカー日本代表の岡野雅行氏、C大阪の松田陸、プロ野球広島の中村恭平など。