3連勝中の藤井聡太棋聖(18)が史上最年少の2冠を獲得するか? かど番の木村一基王位(47)が1勝返すか? 将棋の第61期王位戦7番勝負第4局が19日からの2日制で福岡市「大濠公園能楽堂」で開催される。両対局者は18日、現地入り。対局場の検分を行った後、同市内のホテルで順番に記者会見を行った。最初に応じた木村王位の内容は次の通り。

-今回の対局にかける意気込みを

3連敗で後がありませんので、思い切り指したい。

-昨年は連敗後の福岡で勝ちましたが

昨年はここで勝てて、いいきっかけになった。今回もそういったふうになれば。

-封じ手3通(ふだんは2通)を発案したいきさつは

将棋で(社会貢献が)できることは少ない。1通をチャリティーにして、被災地に元気を出してもらえるキッカケになればと、発案しました。

-年下の対戦相手は、年齢の近い相手と比べて戦いにくくないですか

鋭い質問ですねぇ(笑い)。将棋は年が離れていても楽しめるゲームです。それほど気にしていません。年々、年を取って行くので、慣れてしまいました。(藤井棋聖との)29歳差は気になりません。

-第50期王位戦は3連勝して九州に乗り込んで、結果的に4連敗でした。反攻のキッカケなど、胸に期するところは?

あの時は、深浦康市王位の地元の佐世保市(長崎県)で第4局だった。相手が勢いを取り戻したことで、記憶に残っています。逆の状況ですが、きっかけをつかみたい。1局、新しく始まると考えて、思い切りぶつかっていきたい。

-あと1敗で王位献上、相手は史上最年少2冠で八段昇段となりますが、プレッシャーは

私自身は相手でもあり、気にしていません。自分の力を出すことを第一に考えており、そちらに100%力を注ぎたい。

-忘れることが大事と第3局後に話していましたが、気持ちの切り替えは

第3局、逆転の目はあったと伝えられているが、内容的には押されて負けている部分が多かった。今回は作戦的に準備して参りました。

-第2局に続いて先手番です

第2局は、ごちゃごちゃした定跡でないものに持っていったという趣旨が通った。そこも考えて作戦を立てていきたい。

-藤井棋聖の印象は?

指してみて、ミスが少ないのが、強さや成績に結び付いている。

-猛暑の中でのコンディションについて

疲れもないように努めてきた。あとはいい手を指すだけです。