将棋の最年少タイトルホルダー、藤井聡太棋聖(18)が最年長タイトルホルダー、木村一基王位(47)に挑戦する第61期王位戦7番勝負第4局の1日目が19日、福岡市中央区の大濠公園能楽堂で始まり、午後6時19分、後手の藤井が42手目を封じて1日目を終えた。シリーズ3連勝の藤井は第4局に勝つと、一気に史上最年少での2冠を獲得して八段に昇段。いずれも18歳1カ月で最年少記録を達成する。

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逆転で初防衛を狙う木村は小豆色の羽織の和装姿に黒のスポーツ用のフェースマスクを着用して登場した。渡辺新名人が名人戦7番勝負で着用したことで、話題を呼んだもので、黒のマスクと和装姿という木村のいでたちは、すごみが伝わってきた。

「頭脳の格闘技」と言われる将棋ではたくさんの酸素が必要とされ、通常のマスクよりも呼吸がしやすいスポーツ用は木村の逆襲をアシストしそうだ。前日会見では「3連敗で後がないので、思い切りぶつかっていきたい」。粘りが身上の中年の星が2日目に勝負をかける。