自民党は1日の総務会で安倍晋三首相の後継を決める総裁選を両院議員総会で選出する方式を決めた。国会議員票394票と、47都道府県連に各3票ずつ割り当てられた141票の合計535票で争われる。

党員・党友投票を省略する方式には異論の声が上がり、午前11時すぎから行われた協議は2時間あまり紛糾したが、最終的に「党員投票で総裁選挙をやると準備におよそ2カ月かかる。次の政権が2カ月間も決まらないと、安倍総理にも負担をかける」(鈴木俊一総務会長)とする執行部側が押し切った。

党員・党友投票の省略に異を唱えた国会議員140人以上の賛同を得た小林史明青年局長は「2カ月間かけなければフルスペックの総裁選が行えないという自民党の体質が問題で、それを変えなければいけない。我々が力をつけていかなくてはならない」とした。かつて青年局長を務めた小泉進次郎環境相は「残念ながら党員投票はやらないという結論になった。自民党には多様な声があることが改めて証明された」と述べた。【大上悟】