自民党総裁選に出馬表明している岸田文雄政調会長(63)は11日、都内で報道陣の取材に応じ、消費税引き上げについての考えを述べた。

「コロナとの戦いの中では難しいのではないかと思っている」とした上で「その先の時代を考えた際、社会保障制度を改良することによってどれだけの負担が生じることになるのか、見極めた上で考えていく」とし、将来的には引き上げたいとの考えを示した。

菅義偉官房長官は消費税引き上げについて「安倍首相はかつて『今後10年ぐらい引き上げる必要はない』と発言している。私も同じ考えだ」とし、将来的な課題と強調。岸田氏も「菅候補のお答えについても違和感はありません」とした。

この日、初の著書「岸田ビジョン 分断から協調へ」を発売。午後に都内の書店を訪れた。自身も1冊ポケットマネーで購入。その後、購入者に対し、次々とサインに応じた。

14日の総裁選まであと3日。菅氏が有利とみられ、石破茂氏との2位争いも注目を集めている。「まだまだ努力が不足している部分がある」としながらも「必ずや多くの方々にしっかり評価もらえる、思い、方向性、政策だと思っている」と自信をのぞかせた。さらに「基本的な取り組み方は最後まで変わらない。これからも党員、国民の皆さんに向けて、これからの日本の方向性を示していく。党員、国民の皆さんに顔をしっかり向けて選挙を行う。この方針は最後まで貫いていきたい」と意気込んだ。