在米17年の国際弁護士、吉田大氏は10日、テレビ朝日系「羽鳥慎一モーニングショー」(月~金曜午前8時)に出演し、ドジャース大谷翔平投手(29)の元通訳、水原一平被告(39)が大谷の口座から総額1697万5000ドル(約26億3000万円)を盗んだとする銀行詐欺などの罪を認め司法取引に応じたことに関連し、同被告が「歯の治療費」をだまし取っていたことが表面化したことに言及した。

8日(日本時間9日)の米司法省の発表によると、水原被告は昨年9月、歯の治療に6万ドル(約930万円)が必要になり、大谷に依頼。大谷がビジネス用銀行口座から治療費を支払うことで同意したが、水原被告はその金額を自身の銀行口座に移し、治療費は大谷のデビットカードで支払ったという新たな事実が分かった。昨年9月といえば、大谷が右ひじの手術に踏み切った時期にも重なるため、新たな衝撃となった。

吉田氏も、歯の治療費の問題について「驚きだったと思います。水原被告は通訳として球団に雇われ、それとは別に大谷選手との契約でも(報酬)をもらっている。それとは別に、普通の人には年収以上のような金額(930万円)をここでもらっていて、さらにだまして…いうことで、まさに衝撃だと思います」と指摘した。

その上で、今回、当局側がこれまで明らかになっていなかった歯の治療費について、表に出した狙いについても言及。「基本的には、司法当局が(裁判の中で)使う事実は、訴状の中ですべて明らかにします。ところが今回新たな事実を、司法取引の中でわざわざ加えてきたのは、司法当局の意図があります。(水原被告の)悪質なところをアピールしたかったのではないかと考えるのが可能と思います」と述べた。