野口聡一宇宙飛行士(55)が24日午後8時すぎ、滞在中の国際宇宙ステーション(ISS)から、滞在スタート後、初のオンライン会見で第一声を伝えた。「毎日、地球に電話してます。単身赴任で頑張っている、お父さんと一緒で家のことを思いながら、任務にまい進しています(笑い)」と笑わせてくれた。

今回は初めて味わう「和食」の宇宙食が数多く搭載されている。米航空宇宙局(NASA)の管制室を経由して本紙記者が、自称「B級グルメ好き」の野口さんに質問すると「から揚げとか焼きそばとか、いかにも50代のおっさんが好きそうな(笑い)宇宙食が並んでいる」と、おやじ口調で声を弾ませた。正月用の切り餅など「いろんな宇宙食を順番に試していくのが楽しみ」と笑顔で語った。

野口さんは初の民間宇宙船スペースX社「クルードラゴン1号機」に搭乗し、ISSへのドッキングに成功した。2010年以来、3度目、日本人最年長として来年4月まで約半年間の長期滞在する。定員6名のISSは7人の宇宙飛行士が長期滞在するため、1人は乗ってきたクルードラゴンが寝室となった。「船長のマイク・ホプキンズが貨物室部分を個室に切り替えて使ってくれています」と、野口さんは懸念された「密」問題で正規の寝室スペースをゲットできたことを明らかにした。【大上悟】