大阪府の吉村洋文知事(45)は3日、大阪府庁で取材に応じ、愛知県の大村秀章知事のリコール(解職請求)運動の署名で、大量の不正が疑われる問題について言及した。

リコール運動は美容外科「高須クリニック」の高須克弥院長(76)が主導。19年に開催された芸術祭「あいちトリエンナーレ」で展示された昭和天皇に関する映像作品などを巡る大村氏の対応を問題視し、名古屋市の河村たかし市長が支援した。吉村知事はツイッターなどでリコール運動に賛意を表明していた。

愛知県選挙管理委員会は今月1日、県内64選管に提出された約43万5000人分の署名の83・2%に不正が疑われ、有効と認められないとの調査結果を発表した。同一人物による署名と疑われるものなどがあった。

吉村知事は「リコールの署名に不正があるのであれば、徹底的に真相が解明されるべきだと思う。だれが、どのくらい、どのように不正をしたのか」と述べた。さらに「真面目な思いを持って、署名された方がたくさんいる」とし、真相究明を強く求めた。

県選管は、法的措置も視野に対応を協議している。