小池百合子知事は5日、都庁で1都3県の知事らとテレビ会議を行い、若者のLINEのグループの会話に見立てた動画を共有し、若者に対して外出自粛の呼び掛けを強める方針を示した。

都が作成した動画は、3人の若者が、コロナ禍で会いたいけど感染を恐れて集まらないという様子が、LINEのグループの会話に見立てて表現されている。会話内には「それな」「w」「おけ」「りょ」など「若者言葉」が使われている。都は、動画を渋谷のスクランブル交差点の街頭ビジョンに映す取り組みや、SNSを活用してメッセージの拡散を行う予定だ。

小池氏は「積極的に若者に対して呼びかけをしていきたい。皆さま方のご意見、ご提案を頂戴できればと思います」と語った。埼玉県の大野元祐知事は、動画内の若者言葉を利用し「ご提案ありがとうございます。若者への呼びかけ『りょ』『おけ』であります」と話した。その上で若者の聴取率が高いラジオ番組のコマーシャルや、SNSを利用した情報発信を進めていきたい意向を固めた。

千葉県の森田健作知事は「動画、良いなと思います。小池知事が考えたんですか?」と質問を投げかけた。小池氏が「若い職員たちです」と回答すると「そうだよね! 僕らわかんないもんね。でも若い人がわかりやすければ良いことだと思う」と笑顔を見せた。

神奈川県の黒岩祐治知事は、LINEを使用した動画のアイデアを称賛した。黒岩氏は過去に県で取り組んだ、人気YouTuber「カノックスター」を起用した、新型コロナウイル対策を促す動画の制作費が、高額だと苦情が来たことを明かした。その上で「若者に対していろんな手段を講じて、アプローチする努力が大事だと思う」と述べた。