菅義偉首相の放送事業会社に勤める長男の放送行政などを所管する総務省幹部に対しての「接待疑惑」が12日の衆院予算委員会でも追及された。

立憲民主党の森山浩行氏から菅首相の長男と会食した回数を問われ、総務省は現時点で「精査中」とした上で幹部4人は、2016年から、計12回だったことを明らかにした。内訳は谷脇康彦総務審議官が19年から計3回、吉田真人総務審議官が20年に2回、秋本芳徳・情報流通行政局局長が16年から計4回、湯本博信官房審議官が18年から計3回だった。

総務省は昨年12月に複数回、行われた会食で全員がタクシーチケットと贈答品を受け取っていたことも明らかにしたが、それ以前については、4人の幹部は大半が「記憶にない」としている。武田良太総務相は「総力を挙げて調査に入っている」と、今後は順次、事実関係を報告するとした。【大上悟】