大阪市は13日、同市内の天王寺動物園で飼育していた雄のアムールトラ「センイチ」が同日に死んだと発表した。17歳だった。

ビデオ解析によると死んだ日時は同日午前0時58分ごろと推定。開園前に飼育員が様子を確認したところ、呼吸する際の腹部の動きが認められず、その後に獣医師が死を確認した。アムールトラとしては国内最高齢。3月に入り、体調を崩したため治療を行っていた。

「センイチ」は03年5月26日に多摩動物公園(東京都)で生まれ、名前の由来は同年に18年ぶりのリーグ優勝へ導いたプロ野球・阪神監督の故星野仙一さんだった。生後4カ月で日本シリーズ前日だった03年10月17日には、天王寺動物園で一般公開。オリの前には「強いタイガースを見習って僕も強い若トラになるつもりさ」と自己紹介ボードが掲げられるなど、来園者から愛される存在だった。

献花台は新型コロナウイルス感染拡大防止のため、設置しない。「センイチ」の死亡により、同園で飼育しているアムールトラはいなくなるが、3月16日に秋田市大森山動物園から新たに1頭が来園する予定だという。【松本航】