東京都の小池百合子知事は14日、都庁で取材に応じ、若年層にも広がりつつある新型コロナウイルスの「N501Y変異株」の拡大防止策に言及した。N501Yが先んじて感染拡大していた大阪府では、吉村洋文知事が小中高に対する部活動の自粛を要請する方針を明かしたが、小池氏は「東京でも空港検疫を含めて501の変異株が累計408件にのぼっている。若い世代の方に変異株の拡大がみられる。活動的なことは感染の広がりにつながる。特に大都市圏の往来、都を越える移動の自粛をお願いしたい」。対象は限定せず、児童、生徒、学生、社会人、全世代の人の流れを抑制する呼びかけを強め、「ここが重要な局面」と危機感を伝えた。

都では飲食店に対し、店内の感染防止対策徹底や、客への感染防止マナーを促すための研修を行って実行する「コロナ対策リーダー事業」にも着手している。「予防の知見も重ねてきています。すでに8万人近くが登録をいただいているリーダーとも連携をとりながら、みんなで実行していくことが最大の力になる」。飲食店等の営業時間短縮および防止対策、企業へのテレワーク、大学等のオンライン授業など、多方面から人の流れを最小限に抑える対策強化に重点を置く。【鎌田直秀】