自民党の二階俊博幹事長が15日、TBSのCS番組収録で「とても無理と言うならやめないといけない」と、今後の新型コロナウイルス感染拡大状況によって開催中止も選択肢にあるとした。

   ◇   ◇   ◇

▽政治アナリスト伊藤惇夫氏の話 軽口ではなく、それなりに先を読んでの発言だ。オリンピックを最大の浮揚策とする菅政権は開催に向けて突き進むが、感染の拡大、変異株の広がりに、一般世論は中止、延期を求める声が7割だ。国際世論もニューヨーク・タイムズが「最悪のタイミングで一大感染イベントになる可能性がある」と報じたように、オリンピック包囲網はだんだん狭まってきている。このままやみくもに突き進み、新たな事態が発生すれば、菅内閣はつぶれる。何が何でも開催するわけではないと、世論に配慮した発言をしたのだろう。軌を一にするようにワクチン担当の河野太郎大臣も「こういう状況で開催できるやり方でやる」と無観客に言及した。聖火リレーでクラスターが発生したら終わりになりかねない状況の中、内閣が深手を負わないための発言は続くだろう。