横浜港運協会会長を昨年退任した「ハマのドン」こと、藤木幸夫横浜港ハーバーリゾート協会会長(90)が19日、同協会の全体集会に出席し、神奈川県選出の菅義偉首相(73)や三原じゅん子参院議員(56)をブッタ切りにした。

 

林文子横浜市長(74)の後ろ盾となって横浜港の山下ふ頭へのIR(カジノを含む統合型リゾート)誘致を推進する秋田出身の菅首相については「あの人は旅人なんだよ。世の中、旅人と村人(住民)しかいない。村人は村のことに責任を持つけど、旅人は旅人なんです。横浜について余計なことを言うなということです」。

 

IR誘致が大きな争点になる横浜市長選は8月、行われる。一昨年8月、それまでの白紙から一転して誘致を発表した林氏は出馬の意思を明確にしていないが、自民党では菅氏に近い三原じゅん子氏らの名前も取りざたされている。藤木氏は「自民党は1人1人はいつもいいこと言うけれど、一緒になるとドブみたいな臭いがする結論を持ってくる。言わされているんだな。バッジをつけると終わり。それで満足なんです。三原じゅん子なんか(市長選に)出てきたらまずいよ、そりゃ」と切って捨てた。

 

自分自身を「オーバーランスピーキング(脱線発言)の名人」という藤木氏は「気持ちから言えば、俺が立候補したいよ、本当に。90で俺、当選するからね。でも次の日から歩けなくなっちゃうと困っちゃうから、勘弁してもらうけど」と脱線した上で、カジノに反対する市民と連携して市長選に臨む考えを明かした。秋までには衆院選も行われる。「ロボットみたいな人ばかりが法律を作ったり条例を作ったりしている。そういう人が優越的な場所にいることが大間違い」と憂える藤木氏は「神奈川から出る人、横浜から出る人でカジノ賛成だなんて人は殺したいよ」と話していた。