東京五輪の聖火リレーは20日、岡山県2日目が津山市の津山中央公園グラウンドで行われた。

新型コロナウイルスの感染状況を踏まえ、雨の中でトーチキスの点火セレモニーの形で実施。冬季パラリンピック男子ノルデックスキーで98年長野大会から6大会連続中の新田佳浩(40=日立ソリューションズ)は「山」と声をかけながらポーズをとり、聖火を受け取った。

豪雪地域の岡山県西粟倉村出身。3歳時に事故で左腕肘下を切断したが、4歳からスキーを開始した故郷で聖火ランナーを務め「心をつなぐ思いを感じながら出来た。希望の光も感じましたし、これからどんなことがあっても前向きに頑張っていきたい」。東京五輪に向けても「国民のみなさんが応援する中で頑張ってもらいたい気持ちで聖火をつないだ」と願った。自身もアスリートとして「次の北京を目指しています」。来年22年に迫る北京パラリンピック出場だけでなく、4つ目の金メダル獲得に挑む。

98年長野大会で初出場。02年ソルトレークシティー大会ではクラシカル5キロで銅メダルを獲得した。10年バンクーバー大会ではクラシカル10キロ、スプリント1キロでダブル金メダル。18年平昌(ピョンチャン)大会でもクラシカル10キロで金メダルを獲得するなど、これまでに、金3、銀1、銅1の計5度の表彰台に立っている。

 

◆20日の聖火リレー 岡山県2日目は、津山市の津山中央公園グラウンドでトーチキスのみを行う点火セレモニーを実施した。女子バレーボール元日本代表で12年ロンドン五輪銅メダルに貢献した山口舞さん(37)らが走者を務めた。21日は累計コロナ感染者数国内最少の鳥取県で、公道開催。人気漫画「ゲゲゲの鬼太郎」作者の故水木しげる氏が育った境港市をスタートし、伯耆富士とも呼ばれる雄大な大山を望みながら、倉吉市にゴールする。