東京都の小池百合子知事は、1日に開会した都議会定例会の本会議で、東京オリンピック(五輪)・パラリンピック期間中、パブリックビューイングなどのライブサイト会場として使用する予定の代々木公園(東京都渋谷区)について「(新型コロナウイルスの)ワクチン接種会場に転用する」との考えを、明らかにした。

同公園をめぐっては、大会期間中にライブサイト会場に利用することで人流が増え、コロナ感染拡大につながりかねないとの批判が出ていた。また、会場準備のために園内の樹木の剪定(せんてい)作業が行われたことで、近隣住民などから非難の声が上がり、反対署名も始まるなど、都や小池氏に対する風当たりが強まっている。

小池氏は本会議後の取材に「(代々木公園を)有効に活用していくということ」と繰り返した。代々木公園でのライブサイトを中止するのかとの質問には「これからのコロナの状況などにもよる」など、歯切れの悪い回答を繰り返した。

都は、大会期間中に車両基地として使う築地市場跡地で、8日から警察官や消防関係者へのワクチン接種を行う方針。しかし6月いっぱいで使えなくなるため、築地市場跡地の代替会場として代々木公園をワクチン接種会場として活用するとしている。