上野動物園で6月4日から公開を中止していたジャイアントパンダのシンシンが23日、双子の赤ちゃんを出産した。これを受け、大手百貨店の松坂屋上野店では「祝・赤ちゃんパンダ誕生」と称し、上野観光連盟の二木(ふたつぎ)忠男理事長(67)らが、くす玉割りでお祝いした。

イベントの冒頭、二木理事長は「上野にとっては、大変大きな明るい話題です」と、喜びを爆発させた。昨日、上野動物園の園長と電話で出産時期について話していたという。その翌日の出産となり、園長から午前7時ごろ、連絡を受けた。二木理事長によると「パンダの双子が生まれる確率は、47%と言われている」。そして「今回、見事に二匹。弟か妹か、非常にビックリしています」と、驚いた表情を見せた。

現在、双子の様子は良好と連絡を受けているという。二木理事長らが2台プレゼントした保育器も、今回初めて使用されたといい「やったね」とガッツポーズした。

二木理事長は、観光地である上野もコロナ禍で大打撃を受けたとして「緊急事態宣言で大打撃を受けたけど、なんとかここまで…至極の喜びです。町としては、すごい追い風。曇り空が一気に晴れた感じ。パンダを機運に、上野の町も活気づいていけたら」と、とびきりの笑顔をみせた。

松坂屋上野店の朝比奈光子店長は「関西出身の人間なんですけど、この日に上野の店長をさせていただけるとは…」と感慨深い表情。同店の30代広報担当者の女性は「先日のシャンシャンのお誕生日に続き、うれしい明るいニュース。双子ちゃんで、ダブルでうれしいです。お祭りですよね」と喜んだ。

同店では、誕生を記念しパンダの金太郎あめを先着300人に配布する。また「ハッピーパンダセール」と題し、食料品コーナーなどでセールも実施。明日24日からは、懸垂幕を掲出し、店内装飾でもお祝いするという。