将棋の最年少タイトルホルダー、藤井聡太王位(棋聖=18)が豊島将之竜王(叡王=31)の挑戦を受ける、第62期王位戦7番勝負第1局が29日、名古屋市の名古屋能楽堂で始まり、午後6時すぎ、後手の豊島が48手目を封じて1日目を終えた。藤井が1日目の午後のおやつに注文したひよこ型スイーツ「ぴよりんアイス」がネットをざわつかせた。

「ぴよりん」の公式サイトにはアクセスが殺到し、一時サーバーがダウン。「ぴよりん」を製造・販売するジェイアール東海フードサービスの担当者は「ここまで反響があるとは…。初めての経験です」と“藤井効果”に驚きながらも「10年間、大切に育ててきたぴよりんです。名古屋にこういうスイーツがあると知ってもらえてうれしい」と声を弾ませた。

この日、藤井が口にしたのは「ぴよりん」が生まれて10周年を記念し、名古屋マリオットアソシアホテル(名古屋市)のシェフの手作りした「コラボぴよりん」。本家の「ぴよりん」は名古屋コーチンの卵を使ったプリンを、バニラのババロアで包み、スポンジを粉末状にしてちりばめ、ふんわり「ひよこ」の形に飾りつけた生菓子だが、「コラボぴよりん」は名古屋コーチンの卵を使ったバニラアイスを使い、中はプリンではなく、マンゴーソルベとキャラメルソースを使っている。

名古屋マリオットアソシアホテルの担当者によると、ネットを見たファンらが「食べたい」と訪れたという。同ホテルで7月1日から「アイスぴよりん」に加え、グラスデザートのマンゴープリン、フレッシュマンゴー、ミニデザートのマカロン、名古屋コーチンの卵を使ったプリン(2個)など全10個のデザートがプレートに乗った「プレートをぴよりん」を販売予定。 本家の「ぴよりん」はこれまで駅長さんなどをモチーフにした「駅長さんぴよりん」「車掌さんぴよりん」なども販売してきた。担当者は「実は将棋をモチーフにした“将棋ぴよりん”のアイデアも上がっているんですよ」と話した。7月1日に「10歳の誕生日」を迎える「ぴよりん」に一足早いバースデープレゼントが届いた?