東京・上野動物園は11日、双子のジャイアントパンダについて「雄、雌ともにうっすらと目が開いてきたことを確認した」と発表した。
6月23日に誕生した赤ちゃんは、12日に50日齢を迎える。10日の身体検査では、雄が体重2264グラム、体長40・5センチ、雌が2388グラム、41センチまで大きくなった。
誕生直後と比較した現在の状況について、以下のように獣医師の記録も報告している。
「全身ピンク色で目も耳も開いていない状態で生まれた双子は、現在、白黒模様が明確になり、半開眼して音にも敏感になった。長いまつ毛と成獣のようにしっかりした肉球が目立つ」
「時おり前肢に力を入れて上体をぐっと持ち上げるようなことができるようになった」
「生後直後は伏せで寝ていたが、生後約2週間ごろから仰向けで寝ることができるようになった。特に雄が得意。寝返りは最初より上手になったが、自力でひっくり返ったものの自力で戻れないことの方が多く、“ンギャー”“オギャーッ”などと大音量で鳴き叫んで助けを求めることが多い」
「保育器での人工保育では、1回当たりの哺乳量が増え頻度が減ってきた。1日の総哺乳量は増えて、多い日は300ミリリットル以上も飲んでいる」
同園はお姉さんのシャンシャンとも比較しながら「発育は良好と考えている」「中国の専門家からも、順調であるとの見解を受けている」などと説明。その上で「まだまだ小さいことには変わりなく、油断はできない。24時間体制を継続し、中国側とも緊密に情報交換をしながら、注意深く飼育管理をしていく」としている。
母親シンシンが1頭の世話をしている間、もう1頭は保育器で飼育管理されているが、入れ替え間隔も5日程度から10日程度に伸ばした。シンシンは産室で子育てをしている。子どもが大きくなってきたため、活動時も休息時も子どもを抱えないことが増えてきたという。
同園は双子パンダの名前を20日まで募集している。雄、雌それぞれの名前をカタカナ9文字以内で、同園公式サイトの応募フォームまたは、同園内などに設置された応募箱から応募する。名前は選考委員会の検討などをへて決定する。お姉さんのシャンシャンの場合は、32万件を超える応募があった。