将棋の最年少2冠、藤井聡太王位(棋聖=19)が豊島将之叡王(竜王=31)に2勝1敗とリードした、第6期叡王戦5番勝負第4局が22日、名古屋市「名古屋東急ホテル」で行われた。午前9時から始まった対局は、午後5時40分、91手で先手の豊島が勝ち、対戦成績を2勝2敗のタイに戻し、決着は、最終第5局(9月13日、東京・千駄ケ谷「将棋会館」)までもつれ込んだ。

藤井に「完敗」と言わせるほど、完ぺきな指し回しだった。豊島は、「序盤は考えていた形の1つだった。中盤は難しかったと思う。駒得する展開で、少し指せそうだったが、明快に手順は分からなかった」と振り返った。

かど番をしのいで逆王手。「何とか追いついたという感じ。次は悔いがないように」と、最終局での初防衛への抱負を語った。

その前に、休む間もなく23日に移動して、24日からの2日制で行われる王位戦7番勝負第5局(徳島市「渭水苑(いすいえん)」)に臨む。こちらは現在1勝3敗。3年ぶりの復位に向け、差を詰めておきたい。