豊島将之竜王(叡王=31)への挑戦権を争う将棋「第34期竜王戦挑戦者決定3番勝負第2局」、藤井聡太王位(棋聖=19)対永瀬拓矢王座(28)戦が30日、東京・千駄ケ谷「将棋会館」で行われた。

午前10時から始まった対局は、午後8時18分、先手藤井が77手で勝ち、連勝。初の挑戦権を獲得した。豊島との7番勝負第1局は10月8、9日、東京都渋谷区「セルリアンタワー能楽堂」で行われる。

終局後、藤井が共同会見に応じた。

-本局を振り返って

藤井 序盤から乱戦になって、判断が難しい将棋だったと思います。後手7四飛(34手目)と引かれて、攻めていく手順を考えましたが、成算がなかった。玉の早逃げが生きる展開になりました。

-初の挑戦権獲得です

藤井 決勝トーナメントでは結果を出せていませんでした。将棋界最高峰のタイトル戦に挑戦できるのは光栄ですし、うれしく思います。7番勝負を精いっぱい戦えればと思います。

-王位戦、叡王戦に続いての豊島竜王との対決です

藤井 豊島先生とタイトル戦で戦えるのはうれしいこと。機会を生かしたい。序盤の研究が深くて、中~終盤でも的確に来られる印象があります。王位戦では序盤で後れを取ってしまったり、内容的に押される展開が多かった。王位戦と同じ持ち時間8時間、2日制の竜王戦では、修正していかないと厳しいのかなと思います。

-竜王戦の印象は?

デビュー戦からいい経験をさせてもらっています。自分にとっても思い入れはあります。

-過去の竜王戦では、羽生善治九段(50)が19歳3カ月、渡辺明名人(37)が20歳8カ月で獲得していますが

藤井 年齢は意識せず、最高峰の舞台で、それにふさわしい、いいものにできればと思います。